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NO.109

今年の漢字は『災』

2018年12月
代表取締役社長 大野木 昭夫

  12月12日、京都の清水寺で発表された今年の漢字は『災』でした。確かに今年は災害が多発した年でした。 6月に大阪北部地震、7月には西日本豪雨による広島県での土砂災害と岡山県の水害が発生しました。 同時に鳥取県でも東部地区の山間部で大災害になり、年末まで災害査定をしていますので規模の大きさが分かります。
また、9月4日には台風21号による高潮と強風で関西空港が閉鎖されるとともに各地で浸水被害が発生、続いて9月6日北 海道胆振(いぶり)東部地震と大きな災害が連続しました。 そして9月23から24日は今年最強と言われた台風24号が来襲して7月災害の再来になりました。その度に各地域で災害対応に追われた一年であり、災害対応の最前線に位置する測量設計業界にとって、今年後半は超多忙な年でもありました。
 災害の対応は「備えあれば憂いなし」と言われますが、備えは自ら体験したことはしっかりと身につきますが、自分で体験していないことは他人の体験を参考にして対策を立てることによって自分なりの備えをすることができます。 そして発生時には、まわりの環境を鑑みて「これはおかしい」と感じる直観力を育むことも身を助ける大切な要素になります。

 私は以前の職場が建設業でしたから常に災害と向かい合っていました。特に災害の対応が緊急で迫られるのは、山を切ったり土砂を盛ったりする土工事の現場でした。
 30年も前になりますが、深くて大きな谷を埋めてインターチェンジを造成する工事に従事していました。 谷を埋める盛土の作業中は、作業ヤードの中に何本か集水用の立井戸を造って雨を集めて地下を通して排水します。 超大型台風がやってきた早秋の朝、前夜からの雨が一段落した機会に、盛土ヤードの真ん中にある一番大きな立井戸の周辺掃除を一心不乱にやっていました。 ところが、再度降り始めていた豪雨による土砂水が四方八方から同時に押し寄せてきたのです。 広い面積で一斉に降るのですから一か所に集中するのは当たり前ですが、そんなこと思いもよらず作業を続けて、何かおかしいと感じて目線を上げると、一面に土砂と水が押し寄せていました。
 慌てて高い所に避難したと同時に、井戸は詰まって一面湖のようになっていました。たぶんあと数秒退避するのが遅れていたら、私は水没死だったと思ったら体の震えが止まらなかったことを今でも覚えています。
広い範囲で降った雨が一か所に集まったら、雨量は何倍にもなることは原理原則で解っていても、現場で冷静に状況判断することの難しさを実感しました。
  仕事のなかでも失敗の経験は何度となくありますが、一度目の失敗は良い経験をしたと自分に納得させ、二度目になると経験が活きていないと反省して、そして三度目の失敗は絶対許されないと肝に銘じています。

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