鳥取・島根を拠点に、環境地質・測量補償・設計・新エネルギー・介護事業を展開。高度な技術で未来を創造します。

社長のちょっと聞いてごしない!
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NO.56
人財不足の対応
2014年7月
代表取締役社長 大野木 昭夫

  日本が少子高齢化社会に突入していると言われて久しくなります。
人口は、2006年をピークとして2050年には1億人を割り、その内3人に1人は高齢者(65歳以上)になると推測されています。したがって就業人口も減少傾向にあり、若者の就業人口減少に対する国の施策として、①高齢者の活躍、②女性の活躍、③ロボットの活用が挙げられています。

 さて今月は、③のロボットの活用で生産性の向上についてスポットを当てます。これまでも工場等の生産現場ではロボットを使った生産性向上の機械化は進んでいますが、最近は他分野でもロボット活用が進んできました。たとえば介護業界は、ヘルパーの介護作業をサポートするのに筋力補助ロボットを活用する試みをしています。また、最近感情を持ったロボットがソフトバンクから低価格で発表され、話題を呼びました。

 私たちの日々業務に目を向ければ、技術者が自らの手足・目耳を使ってやる測量、設計、環境調査等々の現場作業を機械化したりIT化することで、生産性を向上させることは可能です。たとえば、測量作業はレーザーや衛星を利用する機器が普及し、IT化によりスピードアップと省力化になってきました。また土質試験室では、これまで担当者が手でやっていた土の試験練は、女性でもできるようにミキサー(機械撹拌)を導入しています。また試験過程では、一つひとつ手入力でやっていた管理をIT化することによって生産性を向上させています。環境分析業務では、分析作業から結果を一覧表に提出するまでの工程管理をIT化することによって、担当者の手作業システムをパソコンの中で移動していくことで省力化を実現しています。これらは、これまでの作業を機械化しITを活用して生産性向上をしている一例です。

 しかし、機械化やIT化された作業を管理して品質の優劣を左右するのは、私たち技術者です。先日、愛知県の町工場で世界に通用する部品を製造している社長の話を聞く機会がありました。「どこでも作られている部品ですが、他社と品質の違いはどこにあるのでしょうか?」との質問に、「最新の機械は数値を打ち込めば誰でも操作ができると言われますが、私たちの求める品質はお客様の要望に完璧に応える品質であり、最終的に職人の経験に基づく微調整をやり、職人の真心が製品に入っているから他社に勝てるのです」と言っておられました。設備投資は生産性を向上させる手段として大きな効果をあげます。しかしそれを活用するのは、一人ひとりの技術者であり、最後の仕上げは技術者の技術力と、より良いものを求める技術者魂に懸かっています。

 中小企業は、限られた財源と人財で成長を続けなければなりません。そのため、設備を機械化しITを導入する設備投資は限られた投資になりますが、今いる人財に磨きをかけることによって魅力ある企業となることは最大限に投資できることです。
「若い人財が集まらない」と嘆く前に、自らの立ち位置で自らを磨き輝くことを目指したいものです。
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