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ニュービジネスへのチャレンジ
2012年06月
代表取締役社長 大野木 昭夫
 "モノづくり日本"と言われるように、戦後の日本経済は製造業によって支えられてきました。しかし現在、日本経済の象徴的ともいえる製造業は、すでにその拠点を国内から新興国へと移し、モノづくり日本の"作り手部分"はすっかり国外へと持ち去られています。
 
 さて近年の厳しい企業経営の中、この時代変化をうまく取り込み成功した株式会社アイグランという会社を、今月は紹介します。この会社は、病室用貸し出しテレビを生業とし、旅行用品のレンタルへと業務拡大をしました。それがアメリカ同時多発テロ後の海外旅行の激減から倒産の危機に直面したとき、院内で働いている看護師のニーズに着目し、保育事業という新業態に挑戦したのです。その経営が評価され、今年の「第20回中国ニュービジネス大賞」(主催: 中国地域ニュービジネス協議会)を受賞しました。

 この事業では、既存の保育事業所とは一味も二味も違ったサービスとして、乳幼児が食する食材は天然だしにこだわった給食や完全手作りおやつ、ウェッブカメラや携帯電話を使った保育状況の可視化、ヒヤリハット情報の先取り管理、24時間、365日開園で柔軟に選択可能な保育等、保護者へ安心・安全を提供しています。これが、働いている女性のニーズをうまく汲み取って、既存の事業所と差別化できるサービスになっています。
 院内テレビの貸し出し業といったルーチン的なレンタル業務を一変させ、市場ニーズに応える付加価値経営へとシフト変換できた成功例です。
 
 サービス業は、大きな投資を必要とする製造業に比較して、少ない投資で組織を作りかえることが出来る魅力的な体質を持っています。私たちもサービス業に従事する一員として、この企業の取り組みや時代に即した行動力から、自身の組織への学びとしたいものです。

 近年、ニュービジネス大賞では製造業の受賞が少なくなってきました。その要因は、技術的には素晴らしいものを作っているのに、買ってくれる市場の確保ができていないことです。その点、サービス業は常にお客様のニーズから発想しビジネスを作り上げているために、ニーズとマッチングしたときには売上が倍々になっています。近年の日本経済の流れを象徴する「ニュービジネス大賞」とも言えます。

備考:中国ニュービジネス協議会(通称:中国NBC)は、中国経済産業局の支援のもと、平成元年に設立された社団法人です。専従スタッフ9名で、ニュービジネスの創出や事業拡大、また、会員間のコミュニケーションの輪づくりを通じたネットワーク拡大をあらゆる形で支援する活動を行っており、私は6年前から大賞の選考委員を拝命しています。
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